キャリアコンサルタントの年収実態は?高収入を目指すための外してはいけないポイントも解説

キャリアコンサルタントの年収実態は?高収入を目指すための外してはいけないポイントも解説

「キャリアコンサルタントの年収っていくら?」
「キャリコン資格って稼げるの?」

国家資格である「キャリアコンサルタント」について、このような疑問を持っている人も少なくありません。

独立行政法人労働政策研究・研修機構がおこなっている調査によれば、キャリアコンサルタントの年収は0〜2,000万円以上まで幅広く、雇用形態や勤務先によって年収目安は大きく異なります。

就業状況別のキャリアコンサルタントの年収目安
  • 正規雇用で一番多かった年収:500〜600万円
  • 非正規雇用で一番多かった年収:200〜300万円
  • 個人事業主やフリーランスで一番多かった年収:200〜300万円

参考:独立行政法人労働政策研究・研修機構「第2回キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」

キャリコン資格研究所 研究員

上記の数字をみると、「キャリコン資格取った後に、どのように働いていけばよいのだろう」と悩んでしまいますよね。

そこで本記事では、実際の調査データを使いながら、就業状況や勤務先別のキャリアコンサルタントの年収や、高年収を目指すときのポイントについて解説していきます。

「キャリアコンサルタントの年収」記事で分かること

ぜひ最後まで読み進めて、キャリアコンサルタントの年収に関する疑問を解消し、「高収入を実現するための戦略」を一緒に考えていきましょう。

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目次

キャリアコンサルタント取得者の年収は0円〜2,000万円以上!就業状況・勤務先で大幅に変わる

冒頭でもお伝えしたとおり、キャリアコンサルタント有資格者の年収は0円〜2,000万円以上と、ケースごとに大幅に変わります。

まずは、独立行政法人労働政策研究・研修機構がおこなった調査による、キャリアコンサルタント有資格者の年収ごとの分布をみてみましょう。

年収割合
収入なし2.2%
100万円未満3.4%
100〜200万円未満6.1%
200〜300万円未満13.8%
300〜400万円未満16.5%
400〜500万円未満14.5%
500〜600万円未満11.1%
600〜700万円未満8.0%
700〜800万円未満6.5%
800〜900万円未満4.7%
900〜1,000万円未満3.8%
1,000〜1,100万円未満3.5%
1,100〜1,200万円未満1.6%
1,200〜1,300万円未満1.4%
1,300〜1,400万円未満0.5%
1,400〜1,500万円未満0.6%
1,500〜1,600万円未満0.4%
1,600〜1,700万円未満0.2%
1,700〜1,800万円未満0.2%
1,800〜1,900万円未満0.2%
1,900〜2,000万円未満0.1%
2,000万円以上0.7%
n数=7,586
参考:独立行政法人労働政策研究・研修機構「第2回キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」

このように、キャリアコンサルタントを取得して働いている方のなかには、本の平均を下回る年収帯の方もいれば1,000万円以上の年収の方もいます。

なぜ、ここまで年収の幅が広いのか?それは、「就業状況」や「勤務先」などの選択肢が幅広いことも理由として考えられるでしょう。

ここからはキャリアコンサルタントの「就業状況」や「勤務先」別の年収を見ていきましょう。

【就業状況別】キャリアコンサルタントの年収分布

キャリアコンサルタント有資格者の年収は、就業状況に見ると以下のように分布しています。

スクロールできます
年収正規雇用
n=3935
非正規雇用
n=2042
キャリアコンサルタントとしてフリーランス・個人事業主
n=547
キャリアコンサルタントとして会社経営・団体運営
n=138
キャリアコンサルタント以外でフリー・自営
n=414
キャリアコンサルタントとしてボランティア
n=92
キャリアコンサルタント以外でボランティア
n=81
無職
n=337
なし0.6%0.3%1.6%0.0%0.7%8.7%14.8%31.5%
100万円未満0.3%3.6%11.5%6.5%9.4%15.2%16.0%11.6%
100〜200万円未満0.7%10.8%16.8% 7.2% 15.0% 7.6% 11.1%11.9%
200〜300万円未満4.8%28.0%22.5% 11.6% 14.5% 16.3% 21.0%15.4%
300〜400万円未満12.1%26.2%16.5% 18.8% 14.3% 23.9%7.4%11.6%
400〜500万円未満14.2%18.6%11.5% 11.6% 11.8% 8.7% 9.9% 6.2%
500〜600万円未満14.8%7.2%7.3%9.4%8.5%3.3%7.4%4.7%
600〜700万円未満12.1%2.6%4.0%9.4%6.0%4.3%3.7%2.7%
700〜800万円未満10.6%1.0%2.6%8.0%5.6%4.3%2.5%1.2%
800〜900万円未満7.7%0.6%1.6%5.1%4.1%3.3%1.2%0.3%
900〜1,000万円未満6.4%0.2%0.9%2.2%3.1%2.2%1.2%1.8%
1,000〜1,100万円未満6.1%0.3%0.9%2.9%1.2%0.0%3.7%0.3%
1,100〜1,200万円未満2.7%0.1%0.9%0.7%0.5%0.0%0.0%0.0%
1,200〜1,300万円未満2.5%0.1%0.0%2.9%0.7%0.0%0.0%0.3%
1,300〜1,400万円未満0.9%0.0%0.4%0.0%0.7%0.0%0.0%0.0%
1,400〜1,500万円未満1.0%0.0%0.2%0.0%0.5%1.1%0.0%0.0%
1,500〜1,600万円未満0.6%0.0%0.0%1.4%1.2%0.0%0.0%0.3%
1,600〜1,700万円未満0.3%0.0%0.2%0.0%0.5%0.0%0.0%0.0%
1,700〜1,800万円未満0.3%0.0%0.0%0.0%0.2%0.0%0.0%0.0%
1,800〜1,900万円未満0.3%0.0%0.2%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%
1,900〜2,000万円未満0.2%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%
2,000万円以上1.0%0.1%0.4%2.2%1.4%1.1%0.0%0.3%
参考:独立行政法人労働政策研究・研修機構「第2回キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」

上図の各就業状況別のキャリアコンサルタントの年収のなかから、割合が多かったものをみてみましょう。

正規雇用で最も割合が高い年収帯500〜600万円未満(14.8%)
非正規雇用で最も割合が高い年収帯200〜300万円未満(28.0%)
キャリアコンサルタントとして
個人事業主やフリーランスなどで最も割合が高い年収帯
200〜300万円未満(22.5%)

上記をみるとわかるように、同じキャリアコンサルタント有資格者でも、正規雇用・非正規雇用・個人事業主やフリーランスなど、就業状況ごとに、年収目安が大きく異なるのです。

キャリコン資格研究所 研究員

キャリアコンサルタント資格を取得しても、非正規雇用で働く場合は年収が低くなる傾向があります。

特に、大学の就職支援やハローワークなどの公的機関における職業相談員は、派遣・契約社員といった非正規雇用が多い職種です。そのため、年収アップを重視したい人は注意が必要です。

正規雇用者の約7割はキャリアコンサルティングに関連する活動による収入が5%以下

正規雇用者の約7割はキャリアコンサルティングに関連する活動による収入が、全体の収入に対して5%以下だという統計データが出ています。

正規雇用以外も含めた、就業状況別の全体の収入に対する「キャリアコンサルティングに関する活動による収入」の割合は、以下のとおりです。

スクロールできます
「キャリアコンサルティングに関連する活動」による収入が全体に占める割合正規雇用
n=3912
非正規雇用
n=2036
キャリアコンサルタントとしてフリーランス・個人事業主
n=538
キャリアコンサルタントとして会社経営・団体運営
n=138
キャリアコンサルタント以外でフリー・自営
n=411
キャリアコンサルタントとしてボランティア
n=84
キャリアコンサルタント以外でボランティア
n=69
無職
n=231
0%57.6%22.2%3.3%9.4%40.9%38.1%37.7%69.3%
1〜5%11.1%3.1%6.1%8.0%17.8%21.4%20.3%6.1%
6〜10%6.5%4.4%8.4% 10.9% 15.3% 6.0% 7.2%3.5%
11〜20%3.9%2.5%8.6% 9.4% 8.3% 6.0% 13.0%3.0%
21〜30%2.9%3.7%10.0% 5.1% 5.4% 4.8%5.8%1.3%
31〜40%1.0%1.9%5.9% 5.8% 2.4% 1.2% 1.4% 0.4%
41〜50%2.3%3.8%8.9%13.0%4.4%2.4%1.4%2.2%
51〜60%0.9%1.7%5.6%2.2%1.9%3.6%1.4%0.9%
61〜70%0.9%2.6%5.2%2.9%0.7%1.2%1.4%0.9%
71〜80%1.3%2.9%6.5%10.1%0.7%2.4%4.3%1.7%
81〜90%0.8%3.6%6.7%4.3%0.5%1.2%4.3%0.4%
91〜100%10.8%47.6%24.7%18.8%1.7%11.9%1.4%10.4%
参考:独立行政法人労働政策研究・研修機構「第2回キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」

上表を見ると、「キャリアコンサルティングに関連する活動による収入」が非正規雇用に対して正規雇用が著しく低い割合であることが分かります。

特に、キャリアコンサルティングに関連する活動が収入の91〜100%を占める層を見ると、非正規雇用は 47.6% であるのに対し、正規雇用は 10.8%にとどまっています。

つまり、正規雇用のキャリアコンサルタントは、コンサルティング業務だけに専念できる職場が非常に少ないということを示しています。

キャリアコンサルティング関連業務が中心の場合は年収400~500万円の正規雇用者が最も多い

先ほど「正規雇用の場合は、キャリアコンサルティング業務の占める割合が低い」とお伝えしました。では、キャリアコンサルティングが中心となっているケースだけに絞るとどうなるのでしょうか。

「キャリアコンサルティングに関連する活動」が80%以上であると回答した人に限定して、改めてキャリアコンサルタントの年収をみてみましょう。

「キャリアコンサルティングに関連する活動」が 80%以上のキャリコンの個人年収

スクロールできます
年収帯正規雇用
n=229
非正規雇用
n=832
フリーランス・個人事業主
n=219
会社経営・団体運営
n=26
キャリアコンサルタントとしてボランティア
n=16
なし0.4%0.1%0.5%0.0%0.0%
100万円未満0.0%2.2%12.3%3.8%6.3%
100〜200万円未満0.9%7.6%25.6% 11.5% 18.8% 
200〜300万円未満8.3%27.3%26.0% 11.5% 12.5% 
300〜400万円未満21.8%25.2%16.9% 19.2% 43.8%
400〜500万円未満23.1%26.0%5.9% 15.4% 6.3% 
500〜600万円未満14.4%7.6%5.5%3.8%6.3%
600〜700万円未満10.0%2.3%2.7%11.5%6.3%
700〜800万円未満7.0%0.6%1.4%11.5%0.0%
800〜900万円未満5.2%0.7%0.9%3.8%0.0%
900〜1,000万円未満1.7%0.2%0.9%0.0%0.0%
1,000〜1,100万円未満3.5%0.1%0.5%0.0%0.0%
1,100〜1,200万円未満2.6%0.0%0.5%0.0%0.0%
1,200〜1,300万円未満0.4%0.1%0.0%0.0%0.0%
1,400〜1,500万円未満0.4%0.0%0.0%0.0%0.0%
1,800〜1,900万円未満0.0%0.0%0.5%0.0%0.0%
2,000万円以上0.0%0.0%0.0%7.7%0.0%
参考:独立行政法人労働政策研究・研修機構「第2回キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」

上記の調査結果によると、キャリアコンサルティング業務が収入の主軸となっている正規雇用者は、年収400〜500万円の層が最も多いことが分かります。

キャリコン資格研究所 研究員

転職エージェントや人材派遣会社などのキャリアアドバイザー職であれば、未経験からでも正社員として就職しやすく、業務の中心は「求職者のキャリア支援」となります。

年収は400〜500万円前後がボリュームゾーンですが、成果を上げるほど評価されるため、700万円以上の年収も十分狙える業界です。

そのため、雇用の安定性・収入・キャリアコンサルタントとしての専門性のバランスがよい就職先といえるでしょう。

【勤務先別】キャリアコンサルタントの年収分布

続いて、勤務先別のキャリアコンサルタント取得者の年収分布についてみてみましょう。

スクロールできます
100万円未満100~200万円未満200~300万円未満300~400万円未満400~500万円未満500~600万円未満600~700万円未満700~800万円未満800~900万円未満900~1,000万円未満1,000~1,100万円未満1,100~1,200万円未満1,200~1,300万円未満1,300~1,400万円未満1,400~1,500万円未満1,500~1,600万円未満1,600~1,700万円未満1,700~1,800万円未満1,800~1,900万円未満1,900~2,000万円未満2,000万円以上
企業
(自社内での人材育成、キャリア支援、教育研修等)
0.8%1.2%3.2%8.1%11.7%15.0%11.5%10.9%8.2%7.4%7.7%3.6%3.4%1.3%1.6%1.0%0.4%0.7%0.3%0.2%1.0%
企業
(自社外での人材育成、キャリア支援、教育研修等)
4.5%5.3%11.4%14.5%12.3%14.1%9.7%7.2%5.9%4.0%3.2%1.3%1.3%0.9%0.7%0.7%0.1%0.0%0.3%0.0%1.9%
学校・教育機関
(大学・短大・専門学校等の高等教育機関)
3.7%9.8%16.6%16.2%12.3%8.8%8.4%8.0%5.1%3.4%3.6%1.4%0.8%0.3%0.4%0.1%0.1%0.0%0.0%0.1%0.1%
学校・教育機関
(小学校・中学校・高校等の初等中等教育機関)
4.9%9.8%16.9%12.6%14.2%11.5%8.7%8.7%5.5%3.3%2.7%0.5%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.5%
学校・教育機関
(職業訓練機関・施設等)
3.3%9.1%28.0%23.9%11.1%9.1%3.7%5.8%1.2%2.1%0.8%0.0%0.4%0.4%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.4%
需給調整機関
(公共:ハローワーク、地方自治体)
1.8%4.6%18.6%26.8%31.0%9.3%3.1%2.5%0.7%0.2%0.6%0.0%0.1%0.0%0.0%0.1%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%
需給調整機関
(民間:労働者派遣事業、職業紹介事業を行う事業所等)
1.6%4.1%14.4%20.7%15.4%14.1%11.6%6.6%4.7%3.1%0.9%0.6%1.3%0.0%0.3%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.3%
地域
(キャリア形成サポートセンター等、一般向けのキャリア相談等を行う支援機関)
11.1%11.8%27.1%20.1%14.6%4.2%2.1%0.0%1.4%2.1%0.7%0.7%0.7%0.7%0.0%0.0%0.0%0.7%0.0%0.0%0.0%
地域
(地域若者サポートステーション等若年者の支援機関)
5.6%16.7%35.7%24.6%7.9%1.6%3.2%0.8%0.8%0.0%0.0%1.6%0.0%0.0%0.0%0.0%0.8%0.0%0.0%0.0%0.0%
地域
(女性センター等女性の支援機関)
12.5%8.9%33.9%17.9%8.9%7.1%1.8%0.0%3.6%0.0%1.8%1.8%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%
地域
(受刑者、刑務所出所者等の支援機関)
5.0%0.0%20.0%15.0%20.0%15.0%10.0%5.0%0.0%0.0%5.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%
地域
(地域生活支援センター等障害者の支援機関)
2.6%11.7%19.5%41.6%15.6%5.2%2.6%1.3%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%
地域
(生活保護受給者、生活困窮者等の支援機関)
1.6%5.4%38.0%35.7%9.3%4.7%2.3%0.8%1.6%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%
地域(中高年齢者の支援機関)0.00%7.7%25.6%25.6%17.9%5.1%5.1%10.3%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%2.6%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%
地域
(病院、個人クリニック等医療関係機関)
0.0%5.4%10.8%24.3%18.9%16.2%13.5%5.4%0.0%2.7%0.0%0.0%2.7%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%0.0%
その他6.3%10.2%18.8%17.5%11.8%9.4%6.8%3.7%4.5%2.4%2.9%1.3%0.3%0.3%0.0%0.3%0.3%0.0%0.0%0.0%0.8%
なし5.3%7.9%12.5%15.3%12.4%10.2%7.9%5.5%4.2%3.8%2.9%1.3%1.3%0.4%0.4%0.4%0.1%0.1%0.20%0.1%0.9%
合計3.4%6.1%13.8%16.5%14.5%11.1%8.0%6.5%4.7%3.8%3.5%1.6%1.4%0.5%0.6%0.4%0.2%0.2%0.2%0.1%0.7%
参考:独立行政法人労働政策研究・研修機構「第2回キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」
※上記調査内容を労働政策研究・研修機構が再集計した結果

上記の調査結果を見ると、キャリアコンサルタント資格取得後に、学んだ知識と技術を活かして働ける企業も多種多様なことがわかってくるのではないでしょうか。

キャリコン資格研究所 研究員

年収700万円以上の比較的高収入なキャリアコンサルタントは、企業内で自社の人材育成やキャリア支援に携わっているケースが多いことが分かります。

年収1,000万円以上の割合が最も多いのは「自社内での人材育成やキャリア支援」を行っているキャリアコンサルタント

前述の「勤務先別のキャリアコンサルタント年収分布」から、年収1,000万円以上の割合が最も多い勤務先を調べてみました。

その結果、年収1,000万円超のキャリアコンサルタントが多い勤務先の上位3つは、以下のとおりです。

主な活動の場年収1,000万以上の割合
1位企業
(自社内での人材育成、キャリア支援、教育研修等)
21.2%
2位企業
(自社外での人材育成、キャリア支援、教育研修等)
10.4%
3位学校・教育機関
(大学・短大・専門学校等の高等教育機関)
6.9%
参考:独立行政法人労働政策研究・研修機構「第2回キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」

そのため、キャリアコンサルタントとして年収1,000万円以上を本気で目指す場合は、上記3つの勤務先を視野にいれておきましょう。

高年収を目指すキャリアコンサルタントが外してはいけない4つのポイント

キャリアコンサルタントが高年収を目指す場合、外してはいけないポイントは以下の4点です。

高年収を目指すキャリアコンサルタントが外してはいけない4つのポイント
  • 正規雇用(正社員・正職員)の求人へ就職する
  • 年収の高い業界で働く
  • 社内・組織内でキャリアアップを目指す
  • キャリア支援職にこだわるならインセンティブの大きい転職エージェントへ就職する

早速それぞれについて、みていきましょう。

キャリコン資格研究所 研究員

どうしたら高年収を目指せるのか?実際にキャリアコンサルを取得して活動している筆者が、今まで「見て」「聞いて」きた経験を元にお伝えします。

正規雇用(正社員・正職員)の求人へ就職する

高年収を目指す場合は、まずは正規雇用(正社員・正職員)の求人へ就職することを目指しましょう。

本記事の「【就業状況別】キャリアコンサルタントの年収分布」でもお伝えしているように、非正規雇用のキャリアコンサルタントは正規雇用に比べて年収が低い傾向にあるからです。

実際、ハローワークをはじめとした公的機関の求人や、専門学校や大学のキャリアセンターの求人は契約職員や派遣契約の場合が多く、年収は決して高くありません。

キャリアコンサルタントとして働きたいのであれば、正規雇用(正社員・正職員)で求人を選ぶことをおすすめします。

キャリコン資格研究所 研究員

未経験でキャリアコンサルティング中心の仕事を目指す際、「非正規で働くしかない」と誤解されがちです。

しかし、転職エージェントや派遣会社などのキャリアアドバイザー職であれば、未経験からでも正社員として就職可能な求人が多いでしょう。

年収の高い業界で働く

年収を重視するキャリアコンサルタントが次に外してはいけないポイントとして、「年収の高い業界を選んで働くこと」が挙げられます。

年収はスキルや経験だけで決まるわけではなく、働く業界や職種、所属する会社や組織によって大きく左右されるからです。

正直、キャリアコンサルティング業務が中心となる「公的機関(ハローワーク等)」や「民間の需給調整機関(転職エージェント・人材派遣会社)」の年収は、そこまで高くありません..。

「年収」を最重視する場合は人材業界やキャリア支援業界にこだわらず、年収が高い業界のなかで「キャリアコンサルタント資格が活かせる仕事」を検討しましょう。

社内・組織内でキャリアアップを目指す

もちろん、企業に入社後も社内・組織内でのキャリアアップを目指すことも大切です。

キャリアコンサルタント取得で学んできた知識と技術を最大限に活用して、社内での成果を出していけば、着実に年収につながってくるでしょう。

参考までに、転職エージェントや人材派遣会社、SES等の人材会社でキャリアアップを目指す場合、社内での役職別の年収目安を以下にご紹介します。

役職別の年収目安の例

一般社員450~550万円
リーダー職500~700万円
マネージャー
(管理職・課長級以上)
700~900万円

このように、社内・組織内で努力してキャリアアップしていければ、自ずと年収アップにつながることが期待できるでしょう。

キャリコン資格研究所 研究員

キャリアコンサルタントの試験合格率はおおよそ45〜60%と、決して取得が難しい資格ではありません。

そのため、資格を持っているだけでは差別化が難しく、キャリアアップを目指すには実務で成果を出し、その経験をマネジメントへ活かすことが求められます。

>キャリアコンサルタントの難易度・合格率はコチラ

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キャリア支援職にこだわるならインセンティブの大きい転職エージェントへ就職する

高年収を目指しつつも「キャリア支援の仕事にこだわりたい」という場合は、インセンティブの大きい転職エージェントへの就職がおすすめです。

転職エージェントのなかには、個人の売上に応じた「インセンティブ制度」を導入している企業もあり、売上トッププレイヤーレベルになると、年収1,000万円に到達しているケースも耳にします。

そのため、「成果に見合った報酬が欲しい」「キャリア支援の仕事と高年収を両立させたい」と考えている人には、インセンティブ制度のある転職エージェントへの就職がおすすめです。

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今の職場で「成果・実績を出していても年収が思うように上がらない」と感じるのであれば、早い段階で転職を検討するのもいいでしょう。

ただし、インセンティブ制度は企業ごとに大きく異なります。
また、営業担当者が対応できる求職者数(リード数)などの環境も会社によって差があります。

そのため、インセンティブの有無だけでなく、収入につながる仕組み全体を慎重に見極めて転職先を選ぶことが大切です。

キャリアコンサルタントが今より年収アップを目指すための方法

最後に、キャリアコンサルタントが「今より」年収アップを目指すための方法をご紹介します。

キャリアコンサルタントが年収アップを目指す方法
  • 年収のベースが高い仕事へ転職する
  • 上位資格(キャリアコンサルティング技能士)を取得する
  • キャリア相談の副業をする

それぞれ具体的にみていきましょう。

年収のベースが高い仕事へ転職する

まずは、年収のベースが高い仕事への転職を検討しましょう。

特に「非正規雇用で働いている」「平均年収以下の会社で働いている」という場合は、転職するだけで年収アップする可能性は十分にあります。

  • 正規雇用を目指す
  • 年収の高い業界を選ぶ
  • 高年収が期待できる勤務先を選ぶ
  • インセンティブ制度のある企業を選ぶ

などを意識したうえで、少しでも年収ベースの高い仕事への転職活動をしていきましょう。

上位資格(キャリアコンサルティング技能士)を取得する

すでにキャリアコンサルタントの資格を取得している場合は、さらに上位資格でにあたる「キャリアコンサルティング技能士」を取得するのも、ひとつの方法です。

資格求められるレベル
キャリアコンサルタント(国家資格)標準レベル
キャリアコンサルティング技能士2級熟練レベル
キャリアコンサルティング技能士1級指導者レベル

キャリアコンサルティング技能士を取得することで、キャリアコンサルタント養成講座や更新講習の講師として採用される可能性が高くなります。

養成講座や更新講習の講師自体が年収が高い仕事だというわけではありませんが、時給単価は高い(3,000~5,000円程度)ため、収入の柱を増やすことで年収アップを目指すことが可能です。

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ライフスタイル的に「フルタイムでは働けない」という人でも、技能士を取得して講師を目指すことで、効率よく収入を増やすことが可能になります。

キャリア相談の副業をする

現職の仕事を続けつつ収入を増やしたい場合は、キャリア相談の副業を始めるのもおすすめです。

有料のキャリア相談は徐々に社会へ浸透しており、現在はキャリアバディなどのマッチングプラットフォームを活用すれば、すぐにオンラインでキャリア支援を始めることが可能です。

本業後の時間や休日を活用することで、副業収入を得ながらキャリアコンサルタントとしての実績も積めるため、年収アップを目指す手段として非常におすすめです。

「キャリアコンサルタント養成講座」で
実践的スキルを学ぶことが年収アップの土台になる

キャリアコンサルタントの年収についてお伝えしてきましたが、そもそも実践で活かせるスキルを取得していなければ、年収につながりません。

現場で活用できる知識・スキルを身につけるのであれば、独学でキャリアコンサルタントを目指すのではなく、厚生労働大臣認定の講習(養成講座)を受講して学ぶことがおすすめです。

キャリア支援において実践的な知識や体系的なカウンセリングスキルを学べるので、これから資格取得を目指す場合は、まずはキャリコン養成講座を受講するようにしましょう。

\受講料や特徴を比較!/

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資格取得後に「活躍したい業界やスキルの活かし方」をイメージしたうえで、目的にピッタリのキャリアコンサルタント養成講座を探しましょう!

キャリアコンサルタントの年収実態まとめ

この記事では、キャリアコンサルタントの年収について就業状況別・勤務先別に細かく解説してきました。

キャリアコンサルタントは、就業状況や勤務先によって年収目安が0〜2,000万円程と大きく幅があるものの、就業状況や所属組織によって得ている年収には一定の傾向が見られました。

就業状況別のキャリアコンサルタントの年収目安
  • 正規雇用で一番多かった年収:500〜600万円
  • 非正規雇用で一番多かった年収:200〜300万円
  • 個人事業主やフリーランスで一番多かった年収:200〜300万円

参考:独立行政法人労働政策研究・研修機構「第2回キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」

主な活動の場年収1,000万以上の割合
1位企業
(自社内での人材育成、キャリア支援、教育研修等)
21.2%
2位企業
(自社外での人材育成、キャリア支援、教育研修等)
10.4%
3位学校・教育機関
(大学・短大・専門学校等の高等教育機関)
6.9%
参考:独立行政法人労働政策研究・研修機構「第2回キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」

このことから、キャリアコンサルタントは決して平均年収の高い国家資格ではないものの、就職先や活かし方次第で高収入を目指すことも可能であることが分かります。

年収アップや高年収を目指したい人は、本記事の「高年収を目指すキャリアコンサルタントが外してはいけない4つのポイント」を参考に、転職やキャリアアップも検討していきましょう。

おすすめのキャリアコンサルタント養成講座

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この記事を書いた人

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・キャリアコンサルタント(国家資格)
・キャリアコンサルティング技能検定2級
(熟練レベル・キャリアコンサルタント)

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