「キャリアコンサルタント資格って、独学で取得できる?」
「養成講座の受講料が高いので、できれば自力で資格を取りたい」
キャリアコンサルタント資格の取得を目指している人の中には、このように悩んでいる人も少なくありません。
結論からお伝えすると、キャリアコンサルタント資格は受験資格さえ満たせば、独学で取得することが可能です。
しかし、キャリアコンサルタント試験の合格率は53.0%(※)となっており、半数近くが不合格になることを考えると、決して簡単な試験ではありません。

そこで本記事では、キャリアコンサルタント試験に実際に独学合格したサイト運営者が、実体験を基に以下について説明します。
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最後まで読み進めれば、キャリアコンサルタントを独学でも一発合格を目指すためのヒントを身につけることができます。最短合格を目指す道しるべとして、ぜひ本記事をご活用ください。
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キャリアコンサルタントは受験資格さえあれば独学で取得できる
冒頭でもお伝えしたとおり、キャリアコンサルタント試験は受験資格さえあれば、養成講座を受講せずに独学で取得することが可能です。
そのためキャリコン資格の独学取得を検討する際は、まずは以下の表を見て自身に受験資格があるかどうかを確認しましょう。
【キャリアコンサルタント試験の独学受験可否】
自身の経験・資格 | 独学により受験可否 |
---|---|
キャリアコンサルティングに係る実務経験3年未満 | 独学による受験不可 |
キャリアコンサルティングに係る実務経験3年以上 | 独学による受験可能 |
技能検定キャリアコンサルティング職種 学科試験又は実技試験に合格 | 独学による受験可能 |
※受験資格における「実務経験」に該当するかどうかを確認するための書類等の具体的な手続きについては、各試験実施機関のホームページをご確認ください。
(試験団体:特定非営利活動法人日本キャリア開発協会・特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会)
上記を見て、「実務経験って何?」「私の経験は受験資格になるの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、一例として、実務経験の例を紹介します。
【キャリアコンサルティングに係る実務経験の例】
一般企業 企業で実施される面談(相談者の希望に応じたキャリアに係る相談内容であること)
※定型的な評価面談や人事考課に係る面談等は含みませんハローワークなど労働需給調整機関 企業で働く人を対象としたキャリア支援およびメンタルヘルス支援
派遣社員を対象とした仕事相談・就業上の相談
職業安定所において求職者を対象とした職業相談、ジョブ・カード作成支援
生活保護受給者を対象とした就職相談
障害者の就労支援
子育て中の求職者を対象とした就職相談
民間の人材紹介会社において転職および就職の支援
職業訓練生を対象とした就職等に関する相談教育機関 学生および既卒3年以内の卒業生を対象とした就職相談
高校および専門学校において就職希望の学生を対象とした相談
※直ちに就職をしない進学を目的とした相談は含みませんその他 ワークライフバランスを考慮した、今後のキャリア形成支援



キャリコンの試験団体は、実はJCDAとキャリアコンサルティング協議会の2つがありますが、どちらの場合も、「受験資格として求められる実務経験」の基準は変わりません。
※2025年9月9日にJCDAとCC協議会に電話にて確認済み
受験資格が無い方がキャリアコンサルタント試験を受けるには、厚生労働大臣が認定する講習(通称:キャリアコンサルタント養成講座)の受講が必須となります。
ただし、養成講座を受講していても、試験対策は自分で進めなければならない局面が必ず出てきます。
そのような時は、本記事で解説する勉強法が必ず役に立つため、ぜひここから先も読み進めてください。
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受験資格を獲得するために、これからキャリアコンサルタント養成講座受講を検討しているなら、ぜひ以下からおすすめのキャリアコンサルタント養成講座をご確認ください。
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キャリアコンサルタント養成講座を選ぶポイントや、各スクールの比較について詳しく解説しているので、スクール選びに悩んでいる人は必見です!
キャリアコンサルタント独学受験の合格率は50%程度
「独学でも受験できることはわかったけど、合格率ってどうだろう?」
「キャリアコンサルタントの試験って実際難しいの?」
独学受験を検討している人の中には、このようにキャリコン試験の難易度や合格率を気にしている人も少なくありません。
キャリアコンサルタント試験における「独学」受験の合格率は、おおむね50%程度とされています。
以下図表にて、受験資格別のキャリアコンサルタント試験の合格率を詳しく見ていきましょう。


【キャリアコンサルタント試験の実務経験受験者による学科試験合格率(第18回~28回試験)】
受験資格 | 項目 | 第18回 | 第19回 | 第20回 | 第21回 | 第22回 | 第23回 | 第24回 | 第25回 | 第26回 | 第27回 | 第28回 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
養成講座修了 | 受験者数 | 4,218 | 3,927 | 3,590 | 3,805 | 4,393 | 3,407 | 3,822 | 5,216 | 4,498 | 4,947 | 5,650 |
合格者数 | 3,467 | 2,472 | 2,829 | 2,407 | 3,647 | 2,872 | 2,086 | 3,390 | 2,995 | 2,984 | 3,918 | |
合格率 | 82.2% | 62.9% | 78.8% | 63.3% | 83.0% | 84.3% | 54.6% | 65.0% | 66.6% | 60.3% | 69.3% | |
実務経験3年以上 | 受験者数 | 433 | 349 | 404 | 350 | 402 | 402 | 444 | 481 | 504 | 566 | 645 |
合格者数 | 304 | 164 | 284 | 160 | 295 | 314 | 158 | 236 | 279 | 309 | 389 | |
合格率 | 70.2% | 47.0% | 70.3% | 45.7% | 73.4% | 78.1% | 35.6% | 49.1% | 55.4% | 54.6% | 60.3% |


【キャリアコンサルタント試験の実務経験受験者による実技試験合格率(第18回~28回試験)】
受験資格 | 項目 | 第18回 | 第19回 | 第20回 | 第21回 | 第22回 | 第23回 | 第24回 | 第25回 | 第26回 | 第27回 | 第28回 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
養成講座修了 | 受験者数 | 4,174 | 4,432 | 3,697 | 4,307 | 4,674 | 4,045 | 4,507 | 5,002 | 4,263 | 4,945 | 5,310 |
合格者数 | 2,727 | 2,772 | 2,281 | 2,538 | 3,079 | 2,613 | 3,049 | 3,409 | 2,705 | 3,373 | 3,646 | |
合格率 | 65.3% | 62.5% | 61.7% | 58.9% | 65.9% | 64.6% | 67.7% | 68.2% | 63.5% | 68.2% | 68.7% | |
実務経験3年以上 | 受験者数 | 397 | 415 | 390 | 418 | 399 | 443 | 520 | 464 | 433 | 572 | 628 |
合格者数 | 177 | 191 | 184 | 190 | 200 | 223 | 247 | 227 | 212 | 346 | 370 | |
合格率 | 44.6% | 46.0% | 47.2% | 45.5% | 50.1% | 50.3% | 47.5% | 48.9% | 49.0% | 60.5% | 58.9% |
上記を見ると、それぞれの科目ごとに「約2人に1人」が合格するという結果であることが分かります。そのため、この実績を見て「独学でも勝機あり!」と思った方も多いでしょう。
しかし、実際には、キャリアコンサルタント養成講座の修了者と比べると、独学(実務経験3年以上の受験資格による受験者)の合格率は、以下のように大幅に下がります。
試験科目 | 受験資格 | 合格率 |
---|---|---|
学科試験 | 養成講座修了者 | 69.7% |
実務経験3年以上 | 58.1% | |
実技試験 | 養成講座修了者 | 65.0% |
実務経験3年以上 | 49.9% |
このように、実務経験があったとしても、試験合格を目指すうえでは決して有利とはいえません。そのため、一発合格を目指す人は特に、抜け目なく準備をする必要があります。
キャリアコンサルタント試験マメ知識
養成講習では手厚いサポートや面接指導があるのに対し、独学ではすべて自力で対応しなければなりません。
そのため、より確実に試験合格を目指すなら、キャリア支援の経験があっても、養成講座受講を検討するのもおすすめです。
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キャリアコンサルタント試験の難易度はこちらの記事でも詳しく解説していますので、気になる人は是非ご覧ください。


キャリアコンサルタントに独学で合格するなら試験団体を先に決めよう
これからキャリアコンサルタント資格を独学で受験しようと考える場合、効率よく勉強するために、最初に試験団体を決めておきましょう。
実は、キャリアコンサルタントには以下2つの試験団体があります。
それぞれの違いは、以下のとおりです。
団体名 | JCDA (日本キャリア開発協会) | CC協議会 (キャリアコンサルティング協議会) |
---|---|---|
正式名称 | 特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会 | 特定非営利活動法人 キャリアコンサルティング協議会 |
試験の出題範囲 | 変わらない | |
難易度 | 極端に大きな差はない ※年度により合格率に差はあります | |
試験時間 | 変わらない 学科試験100分 論述試験50分 面接試験20分 | |
試験内容 (学科試験) | 同じ問題が出題 | |
試験内容 (論述試験) | 【記述式】 逐語記録を読んで設問に解答 | 【記述式】 事例記録を読んで設問に解答 |
試験内容 (面接試験) | ロールプレイ+口頭試問 | ロールプレイ+口頭試問 |
合格基準 | 【学科】 100点満点で70点以上の得点 【実技】 150点満点で90点以上の得点 ※論述試験の満点の40%以上、 かつ面接試験の評価区分の中の 「主訴・問題の把握」「具体的展開」「傾聴」の いずれにおいても満点の40%以上の得点が必要 | 【学科】 100点満点で70点以上の得点 【実技】 150点満点で90点以上の得点 ※論述は配点の40%以上の得点、 かつ面接は評価区分「態度」「展開」「自己評価」ごとに 満点の40%以上の得点が必要 |
試験日程 | 年3回(3月・7月・11月) ※年度により変動の可能性あり | |
受験費用 | 学科試験8,900円 実技試験29,900円 (計38,800円) | |
会員制度 | あり(年会費8,000円) ※受験時の申し込み団体に関係なく入会可能 | 特になし |
どちらの試験団体も、試験の難易度や求められるキャリアコンサルタントの資質は変わりません。しかし、論述試験の問題や、面接での評価区分など、試験団体ごとに微妙な違いがあります。
特に、独学受験者にとっては、「論述試験」において出題される事例の形式や設問が試験団体によって異なる点が非常に重要なポイントです。
まずは過去問を確認した上で「自分に向いている形式の論述試験の試験団体」を確認し、そちらで受験するつもりで試験勉強を進めるようにしましょう。
独学でキャリコン学科試験を勉強するポイントは「ひたすら暗記」
ここからは、独学でキャリアコンサルタント試験を受験される方に向けて、学科試験の一発合格を目指す勉強法をご紹介します。
キャリコン学科試験の勉強のコツは、「ひたすら暗記」をすることです。なぜなら、キャリアコンサルタント試験の学科試験は、知識量と正確な理解が合否を分けるからです。
そのうえで、効率的に勉強を進めるために、以下の3つのステップを押さえておきましょう。
- STEP1:出題範囲と出題傾向を把握する
- STEP2:最新の参考書や問題集を使って勉強を進める
- STEP3:実力を確認するために過去問を解く
それぞれ詳しく解説していきます。
STEP1:出題範囲と出題傾向を把握する
まずは、出題範囲と、出題されやすい問題の傾向を把握しましょう。
なぜなら、学科試験の出題範囲は非常に広く、キャリア理論、カウンセリング理論、労働関係法令と多岐にわたり(以下参照)、闇雲に勉強し始めると、独学では「試験範囲が終わらなかった」となりかねません。
キャリアコンサルタント学科試験の出題範囲
(※クリックで開きます)
- キャリアコンサルティングの社会的意義
- 1 社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解
- キャリアコンサルティングの役割の理解
- キャリアコンサルティングを行うために必要な知識
- キャリアに関する理論
- カウンセリングに関する理論
- 職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識
- 企業におけるキャリア形成支援の知識
- 労働市場の知識
- 労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識
- 学校教育制度及びキャリア教育の知識
- メンタルヘルスの知識
- 中高年齢期を展望するライフステージ及び発達課題の知識
- 人生の転機の知識
- 個人の多様な特性の知識
- キャリアコンサルティングを行うために必要な技能
- 基本的な技能
- 相談過程において必要な技能
- キャリアコンサルタントの倫理と行動
- キャリア形成及びキャリアコンサルティングに関する教育並びに普及活動
- 環境への働きかけの認識及び実践
- ネットワークの認識及び実践
- 自己研鑽及びキャリアコンサルティングに関する指導を受ける必要性の認識
- キャリアコンサルタントとしての倫理と姿勢
上記の出題範囲をひとつずつ確認し、独学で学ぶことは現実的ではありません。そのため、次の方法で出題範囲と出題傾向を把握するようにしましょう。
時間は気にせず、過去問を1年分ざっと解いてみましょう。
どの分野の出題が多いか確認し、頻出分野にマーカーを引く
上記を行えば、全体像を把握したうえで、「重点的に学習すべきポイント」を決めることができるでしょう。
キャリコン学科試験のチェックポイント!
キャリアコンサルタントの試験には、「法令基準日(どの時点の法令に基づいて、試験問題が出題されるかを示す基準日)」があります。
法律の制定および改定内容と試験日次第では、「過去問の試験本番時では正解が異なる」というケースがあるため、注意しておきましょう。



また、試験範囲に含まれる「労働市場の知識」においては最新の雇用統計や社会情勢に関する問題が出題される可能性があります。
そのため、労働関係法令や統計情報の更新、労働関係ニュースは、基準日にかかわらず適宜確認しましょう。
STEP2:最新の参考書や問題集を使って勉強を進める
次に、最新の参考書や問題集を使って、暗記を進めていきましょう。ここでのポイントは、以下のとおりです。
- 試験年度における最新情報に対応した参考書と問題集を用意する
- 参考書を使って、テキストをなるべく声に出しながら書いて、暗記する
- 問題集を解く
暗記科目である学科試験を勉強する際は、週末にまとめて時間を確保するのではなく、毎日少しずつ勉強することがポイントです。
何故なら、人間の脳はせっかく学習したことを、時間経過とともにすぐに忘れてしまう生き物だからです。
以下の「エビングハウスの忘却曲線」を見てわかるとおり、人は1日経つと、その物事について約74%のことを忘れてしまいます。


上図を見れば分かるように、学習しても放置していると1日後には74%を忘れてしまいますが、繰り返し復習することで記憶の定着率を高めることが可能になります。
そのため、試験勉強はコツコツと毎日繰り返し行うことがおすすめです。
キャリコン学科の暗記のポイント!
自宅で勉強するときは、「声に出しながら書く」を実践するのがおすすめです。
聴覚・視覚・触覚…と、脳の様々な部分を同時に使うことで、より記憶が定着しやすくなります。
また、古い参考書や問題集はNGです。法律が変わっている可能性などがあるので、必ず最新のものをご用意ください。
STEP3:実力を確認するために過去問を解く
キャリアコンサルタント学科試験対策の仕上げとして、今の実力を試すために、改めて過去問を解きましょう。
過去問を解き終えたら、間違えた問題の正答を確認し、自分の言葉で説明できるまでノートにまとめましょう。
そうすることで、知識がどんどん定着していき、独学でも問題なく合格圏内を目指せるようになるはずです。
※各試験団体の過去問は、以下をクリックすると見られます。
- 日本キャリア開発協会の過去問をみる
- キャリアコンサルティング協議会の過去問をみる
過去問活用の注意点
過去問はあくまで実力確認として活用し、繰り返し解き過ぎないようにしましょう。
なぜなら、過去問ばかり解いてしまうと、次第に問題を覚えてしまい、理解できていないまま合格点を取れてしまうようになるからです。
独学の場合、体系的な理解が欠けている可能性があるため、正しい知識を定着させるためにも、過去問以外の問題集や参考書を広く活用する必要があります。



また、過去問は、最新の法令や統計情報・時事問題に対応していない可能性があります。
そのため、試験対策は過去問だけに頼り過ぎないように、最新情報を収録した問題集を活用し、学科試験の勉強を進めてください。
独学で論述試験を勉強するポイントは「反復学習」
キャリアコンサルタント論述試験のポイントは「反復学習」です。
論述試験では、事例や逐語記録を読んで、クライアント(相談者)の主訴を整理し、キャリアコンサルタントとしての見立てや根拠、具体的なキャリアコンサルティングの進め方を問われます。
制限時間は約50分で、解答用紙の記述スペースに限りがあるため、キャリアコンサルティングに関する知識だけでなく、情報整理力・文章構成力・時間管理力が問われます。
論述試験は、試験団体により出題形式や出題される問題がやや異なりますが、基本的な勉強法は変わりません。以下の2ステップで学習を進めましょう。
- STEP1:出題傾向を把握する
- STEP2:参考書や問題集を使って反復トレーニングを行う
STEP1:出題傾向を把握する
キャリアコンサルタントの論述試験対策の際は、まずは過去問を確認して、出題傾向を把握していきましょう。
論述試験は、試験回によって、やや傾向が異なる可能性はあるものの、似たような「設問パターン」と「構成」で出題されます。
傾向を知らずに練習すると、本番では出ない形式や順序で練習をしてしまい、時間と労力を浪費してしまうため、まずは出題形式を把握することから始めるといいでしょう。
ただし、論述試験は試験団体によって設問の形式が異なるため、試験団体を決めるためにも、必ず確認しておきましょう。
- 日本キャリア開発協会の過去問をみる
- キャリアコンサルティング協議会の過去問をみる



論述は知識量よりも「限られた時間で型に沿って書く力」が問われる試験です。
自身が受ける試験団体の出題傾向を押さえて、しっかり対策を練っていきましょう。
STEP2:参考書や問題集を使って反復トレーニングを行う
次に、記述した回答内容を「模範解答を参考に直す」ことを繰り返す反復トレーニングを行ってください。
なぜなら、1回書いただけでは、文章構成の弱点や抜けている視点に気づけないからです。
キャリコン論述試験の反復トレーニングは、以下の方法で行いましょう。
- 参考書や問題集から1題を選び、30分で解答を書く(必ず時間を測る)
- 書き終えたら自分で見直し、足りない部分や冗長な部分を修正する
- 模範解答と比較し、差分を赤ペンで直す
- 同じ問題を翌日または数日後にもう一度解く
上記の工程を繰り返すことで、本番でも迷わず書ける型とスピードが身につきます。



実は、論述試験は、過去試験における「模範解答」が公表されていません。
そのため、参考書や問題集は可能であれば2~3冊分こなし、「抑えるべきポイント」を掴めるようにしましょう。
独学で面接試験を対策するポイントは「独学にこだわりすぎないこと」
最後に、独学で面接試験を対策するポイントは「独学にこだわりすぎないこと」です。
矛盾しているように聞こえますが、正直なところ、キャリアコンサルタントの面接試験は独学だけでは限界があります。なぜなら、本番で求められるのが「対人スキル」だからです。
学科や論述試験のように一人で完結することが、相手の反応や評価者の視点を踏まえた練習が不可欠でしょう。
上記を踏まえ、面接対策は以下のステップで行いましょう。
- STEP1:面接の流れと評価区分を把握する
- STEP2:自分が話している様子を録音・録画してセルフフィードバックを行う
- STEP3:誰かとロープレを行う
キャリアコンサルタント実技試験
独学の難しさについて
キャリアコンサルタント面接試験の対策は、通常、キャリアコンサルタント養成講座の中で学んだり、同じクラスの有志で講座外でロープレ練習などを行って進めるものです。
そのため、独学で面接試験に臨むのは非常に不利といえるでしょう。
特に、キャリアコンサルタント試験受験の際にキャリア支援の仕事をしていない、実践の機会を持っていない人の場合は、実践的な練習機会を得るのは困難です。
そのような方が「キャリコン実技試験に受かるか不安」と感じている場合は、何度も不合格になるより、初めから養成講座を受講することが最適なルートといえるでしょう。
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キャリアコンサルタント養成講座では、「人の役に立ちたい」「キャリア支援を仕事にしたい」と考えている人が多く、モチベーションを高く保ちやすい環境です。
前述したように、キャリアコンサルタント独学受験の合格率は養成講座修了生に比べると10ポイント近く低くなるため、より確実に資格取得をしたい人は、養成講座受講を検討しましょう。


STEP1:面接の流れと評価区分を把握する
まずは、キャリアコンサルタント面接試験の全体像を理解しましょう。
面接試験は「ロールプレイ15分+口頭試問5分」で構成されており、評価区分は試験団体ごとに以下の3つに分かれます。
JCDA(日本キャリア開発協会)の評価区分 | キャリアコンサルティング協議会の評価区分 |
---|---|
主訴・問題の把握 具体的展開 傾聴 ※すべての評価区分で満点の40%以上の得点が必要 | 態度 展開 自己評価 ※すべての評価区分で満点の40%以上の得点が必要 |



上記の評価区分の1つでも満点の40%を下回ると、実技試験全体の得点が合格点(150点満点中で90点以上)を超えていても不合格になります。
そのため、上記評価区分を理解したうえで、苦手な点を残さないように対策を行うことが求められます。
STEP2:自分が話している様子を録音・録画してセルフフィードバックを行う
続いて、自分自身のロールプレイを録音・録画してセルフフィードバックを行いましょう。
自分では上手くできているつもりでも、実際には「あの、えっと⋯などの口癖が多い」「同じ質問を繰り返している」「表情が硬い」などの気づかない癖があるためです。
ですが、動画や音声を見直せば、以下のような改善点が明確になるでしょう。
- 傾聴の姿勢に問題はないか
- オウム返しになっていないか
- 相談者の主訴は把握できているか
- キャリアコンサルタントとしての見立ては適切か
- 主訴・見立てを元に具体的な提案はできているか
セルフフィードバックを行う際のチェックポイントは次のとおりです。
- 声の大きさ・抑揚は適切か
- 話すスピードは速すぎないか/遅すぎないか
- 相手の発言を途中で遮っていないか
- 質問が連続して詰問調になっていないか
- 表情やアイコンタクトで安心感を与えられているか
- 要約や感情の受け止めを適切にできているか
上記のポイントをしっかり押さえて、面接試験(ロープレ試験)を練習しましょう。
STEP3:誰かとロープレを行う
最後に、生身の人とロープレを行ってください。
キャリアコンサルティングの実際の現場と同様に、面接試験は相手がいて初めて成り立つものだからです。
生身の人間とロープレ練習をするからこそ、想定外の返答に対する対応力や、時間配分の感覚などを身につけることが可能になります。
ロープレの相手は、家族や友人に相談役をお願いするか、SNSや資格受験コミュニティ、有志の勉強会に参加して練習することもおすすめです。
ロープレ練習時のチェックポイントは以下のとおりです。
- 会話のキャッチボールができているか
(質問が一方通行になっていないか) - 相談者の発言を途中で遮っていないか
- 要約や感情の受け止めを適切なタイミングで行えているか
- 情報提供や提案が唐突になっていないか
- 表情・姿勢が安心感を与える雰囲気になっているか
- 時間配分(序盤・中盤・終盤のバランス)が適切か



上記のチェックポイントはロープレ相手に事前に共有することで、より具体的なフィードバックがもらえるようにしましょう。



絶対に独学で合格したい!という方は、自宅などの声を出せる環境で時間を測り、あらゆるパターンを一人で練習することを徹底的に行なってください。
ただし、一人の練習だけでキャリアコンサルタント試験に合格するのは現実的ではありません…。
外部の「ロープレ練習会」「試験対策講座」を活用した方が、効率的かつ現実的といえるでしょう。
キャリアコンサルタントの実務スキル習得にこだわるなら養成講座受講がおすすめ
ここまで、キャリアコンサルタント試験を「独学」で突破する方法について解説しました。
ここで、読者の皆様にお聞きしたいことがあります。
キャリアコンサルタント合格後のことは、どのように資格を活かす予定でしょうか?
もしも、キャリアコンサルタントに合格することで「さらにスキルを身につける」ことを重視しているなら、独学ではなくキャリアコンサルタント養成講座を受講した方がいいでしょう。
なぜなら、独学で学ぶよりも、養成講座の方が、キャリアコンサルタントに必要なスキルを体系的に学べるからです。「国家資格が欲しいだけ」「仕事が忙しくて講座に通う時間がない」という人にとっては辛いかもしれませんが、キャリアコンサルタントに必要な理論を学ぶ、貴重な機会を得られるでしょう。
また、キャリアコンサルタント養成講座を受講することで、スクールによっては修了後も以下のようなサポートを受けられます。
- 実務に必要な研修や勉強会が受けられる
- 修了後に求人や副業情報を提供してくれる
- 修了生専用コミュニティがある
※各養成講座により活動支援内容は異なります
また、キャリアコンサルタント養成講座には、自分と近い志を持つ仲間が集まりやすく、受講生間で仕事のチャンスが生まれたり、将来的な協業や情報交換のパートナーができたりする可能性もあるでしょう。
キャリアコンサルタントとして継続的に活動するには、資格だけではなく、実務経験や人脈が必須です。
最短・最速・最安で資格を取りたい方は独学で良いかもしれません。しかし、資格取得後の活動を視野に入れているなら、ぜひキャリアコンサルタント養成講座の受講をご検討ください。
自分に合うキャリアコンサルタント養成講座を選ぼう!
キャリアコンサルタントの養成講座の受講を検討しているなら、しっかり比較検討をして選ぶことが重要です。
スクール選びを間違えると、キャリコン資格取得の目的や学習スタイルに合わず、資格取得に至らなかったという結果になりかねません。
下記の記事では、キャリアコンサルタント養成講座を選ぶポイントやおすすめスクールの比較を詳しく解説しています。養成講座選びの際には、ぜひご一読ください。
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「実用的なスキルを身につけたい」
「キャリコン仲間が欲しい」
このように考えている人は、実務経験がある人でもキャリアコンサルタント養成講座の受講がおすすめです。
キャリアコンサルタントの独学取得と勉強方法まとめ
この記事では、キャリアコンサルタントを独学で取得する方法や、おすすめの勉強方法について解説をしてきました。
キャリアコンサルタント試験は、「3年以上の実務経験」をはじめとした受験資格を満たせば、独学受験が可能です。
ですが、独学受験者(実務経験による受験資格の受験者)の合格率は、キャリアコンサルタント養成講座修了生に比べると10ポイント近く低く、独学の難しさを物語っています。
独学でキャリアコンサルタント試験を受験する場合、勉強方法のポイントは以下の通りです。
学科試験 | ひたすら暗記して問題集を解く |
---|---|
論述試験(実技試験) | 問題集や参考書で反復学習 |
面接試験(実技試験) | 独学にこだわりすぎず、 積極的にロープレ練習会などに参加する |
この記事が、キャリアコンサルタント試験の独学受験を目指す方の力になれることを願っています。
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